事情別にみる売却のポイント

住宅ローンが残っているマンションや家を売る方法は?

住宅ローンがまだ残っているけどマンションは売却することができるのか?そんな疑問を抱く方も多いと思いますが、結論から説明しますと住宅ローンが残っているマンションを売却することは「可能」です。このページではそんな住宅ローンが残っているマンションを売却する際に知っておきたいポイントについて解説していきます。

住宅ローンが残っているマンション売却の手順

「住宅ローンが残っているのにマンションや家を売ることができるのか?」と不安に思われている方は多いですが、先ほどもお伝えした通り、住宅ローンが残っているマンションや家を売ることは可能です。ただし、その残っている住宅ローンを完済して抵当権を抹消する必要があります。

抵当権とは?

抵当権(ていとうけん)とは、住宅ローンの返済が滞ってしまった際に、そのマンションや家、土地の権利を担保として、住宅ローンを組む際にお金を貸してくれた金融機関に提供しますという権利のことです。つまり、「抵当権が抹消されていないマンションや家」ということは、「住宅ローンを返済しなければ取り上げられてしまう家」という状況になりますので、当然ですがそのような状態にあるマンションや家を購入したいと考える人はいません。だからこそ、この住宅ローンを完済して抵当権を抹消しておく必要があるということなのです。

抵当権の抹消はどのタイミングでどんな手続きなの?

抵当権の抹消の手続きは、マンションや家の売却後、買主から売却代金を受け取り、物件の引渡しのタイミングで行います。基本的に抵当権抹消の手続きは司法書士に依頼することが多いですが、その場合、抵当権抹消1件に対して、5,000円~15,000円の費用がかかりますので、費用をかけたくない場合は、抵当権の抹消に必要な書類を準備することさえできれば自分で行うこともできます。詳しくは以下のページで解説していますのでご確認ください。

残っている住宅ローンを完済する3つの方法

住宅ローンが残っているマンションや家、土地を売却する場合は、抵当権の抹消手続きと住宅ローンの完済をしなければならないことはご理解いただけたと思います。では具体的にどうやって残っている住宅ローンを完済するのかその方法について解説していきます。残っている住宅ローンを完済して不動産を売却する方法は以下の3つです。

(1)売却代金で住宅ローンを返済する
(2)売買代金がローンの返済に足らない場合は自己資金で支払うか、新たなローンを組む。
(3)任意売却を行う。

では、1つ1つ詳しく解説していきます。

(1)売却代金で住宅ローンを返済する

まずは、売却した代金にて住宅ローンを返済する方法です。当然ですが売却した代金が残っている住宅ローンの金額を上回った場合、買主から入金されたそのお金をもとに残っている住宅ローンを完済することができます。これは住宅ローンが残っているマンションや家を売却する場合、最も理想とする返済方法です。さらに、売却代金にて残っている住宅ローンの返済を全て行っても、それ以上に売却代金が手元に残る場合は、その余った費用をその他の仲介手数料や諸費用、あるいは次の家を購入する際の資金に充てることもできます。だからこそ多くの人はより高く物件を売却したいと考えますし、高く売れたほうが良いに決まっています。

では、どうすれば高く売れのか?

マンションや家、土地などを少しでも高く売るために最も重要なことは、仲介を依頼する不動産会社の選定です。なぜならば、不動産会社と一口に言っても「賃貸に強い」不動産会社、「投資物件に強い不動産会社」あるいは「土地の売買に強い」不動産会社というように不動産会社各社にはそれぞれ得意分野、苦手分野というものが存在し、実際に一括査定を試してみるとわかるのですが、不動産会社から提示される査定額には大きな開きが出てきます。

不動産業界はそうした体質があるということを知らず、「知り合いに不動産会社で働いている人がいるから・・」「近所の不動産会社でいいや」と適当に考えていますと、マンションや家の売買の場合、数百万円単位で損をしてしまう結果になることも少なくありません。だからこそ、仲介を依頼する不動産会社選びは慎重に行う必要があるのですが、地元の不動産会社から中堅の不動産会社、あるいは大手不動産会社を1社1社自分の足で回って、1社1社同じ説明して査定額を出してもらうには時間と労力がかかりすぎます。

そこで利用すると便利サービスが、「一括査定サイト」です。もちろん、無料で利用することができるのですが、1回の簡単な物件情報を入力することで、同時に複数社の不動産会社から査定金額を出してもらうことができます。その査定金額と残っている住宅ローンを返済とを照らし合わせながら不動産会社を選ぶのも一つですよね。以下、中でも満足度の高い一括査定サービスをまとめましたので試してみてください。

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(2)売却代金がローンの返済額に足らない場合

複数の不動産会社から査定を受けたものの、どうしても売却代金が残りの住宅ローンの額を下回り、足らないというケースも想定できます。このような場合はどうやって残っている住宅ローンを完済すればいいのでしょうか。2つの方法がありますので順番に解説していきます。

足らない金額を自己資金から支払う

1つ目の方法は、足らない金額を自己資金から支払う方法です。自己資金とは預貯金などのことですね。その足らない分を預貯金などの自己負担で補うことで、住宅ローンを完済でき、売却することが可能になります。

買い替えの場合、足らない金額に新たなローンを組む

2つ目の方法は、住宅ローンの返済に足らない金額分を新たなローンを組むという方法です。現在、お住まいのマンションや家を売却して新たなに別のマンションや家を購入する方の場合、新居の住宅ローンに返済で足りなかった金額分を上乗せして「住み替えローン」というものを利用することもできます。この住み替えローンを利用する場合、売却と同時に新居の購入手続きも進めてる必要があり、決済や引渡しのタイミング、金融機関とのスケジュールなどの調整がとてもタイトになります。さらに、住み替えローンにて上乗せできるローンも上限があり、売却にかけれる期間の制限や審査条件などが厳しくなる場合もありますので、そうした売主の要望に対して柔軟かつ親身になってくれる不動産会社に依頼するようにしましょう。住み替えローンに関する詳しい解説は以下の関連ページよりご参考ください。

(3)住宅ローンの滞納がある場合は、任意売却を行う

そして最後に任意売却という方法です。任意売却とは、専門の不動産コンサルタントが住宅ローンを貸している金融機関と、売主との間に入って調整を行い、住宅ローンを貸している金融機関の合意を得ることで不動産売買価格がローン残高を下回っても売却できるという、合理的な不動産取引のことを言います。競売の場合は、裁判所が介入するため、強制的で融通が利かない手続きになりますが、任意売却の場合は裁判所は介入しないため、売主自らの判断(任意)で行うことができ融通の利く手続きになります。

しかし、任意売却にはデメリットもあります。任意売却を進める上では以下のようなデメリットも必ず知っておく必要があります。

任意売却のデメリット

任意売却は、通常の住宅ローンの状態では、交渉が出来ないため、あえて数ヵ月の住宅ローンの支払いを止める等の要件が必要になります。このように住宅ローンを一定期間以上滞納することにより、信用情報機関に登録されます。つまり、信用機関に登録されてしまうと、その後の5~6年程度は新たなにローンが組めなくなってしまいます。さらに、数年間は数百万円~数千万単位のローンを組めなくなるというデメリットがあるため、任意売却をするかしないかは特に慎重な判断が必要になります。任意売却に関する詳しい情報は以下の関連記事よりご参考にして下さい。

住宅ローンが残っている場合でも家を売る方法のまとめ

ここまでの解説で、住宅ローンが残っているマンションや家を売る方法がお分かりいただけたと思います。住宅ローンが残っているマンションや家を売却する場合は、やはりその売却代金にて住宅ローンの返済ができる金額で売却できることが理想です。つまり、より高く売るためにはなんといっても仲介を依頼する不動産会社の選定を間違えないことです。まずは、一括査定サイトを活用してどのくらいの査定額になるのか、その査定額をみてから具体的な売却方法を考えるようにしましょう。実際に複数の不動産会社に査定の依頼を出すと数百万円の差が出てくることも少なくありませんので住宅ローンが残っているマンションや家をどのように売却するかの判断材料にしてみてください。

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